冬鳥たち



北風が吹く池にはカワウやカモたちが集まっていた。カモと言ってもカルガモなどは一年中見ることができる留鳥で冬鳥という区別には当てはまらない。しかいここではそんな区分はほっておくことにしよう。バーダー達から見れば何といいかげんなと思うだろうが、ここでは寒い時期に見かける鳥を冬鳥としておくことにする。秋から春にかけて、すなわち寒い時期だけ過ごす鳥を冬鳥と言っているようであるが、この定義もいかにも曖昧である。この定義に従えば夏だけいない鳥を冬鳥と言っていることになる。まあそんなことはどうでもいい。私にとっては鳥を見て楽しむ、それだけで充分である。鳥たちは寒さにも負けずに池の中をいかにも楽しげに泳いでいる。中にはじっと丸くなってお互いに身を寄せて寒さを凌いでいるものもいるが、カイツブリのように水に潜って魚を捕っている兵もいる。水辺に生える葦はまだ枯れたままの姿を見せている。しかし木々の芽は確実に膨らんできている。春はそこまでやってきているようだが、今日のように冬の戻りのような日もあるということか。
2006/3/2 坂戸市こはるが池にて