おひなさま


こどもが小さいころは、5段飾りのひな人形を毎年出していたが、ここ数年はおびなとめびなだけを出してひな祭りを楽しんでいた。今年は出しそびれてしまっていたら、妻が小さなひな人形を出してきた。一番背の高いものでも3cmくらい。シタール奏者の辰野基康さんの作品だ。ひとつひとつ彩色を施し、かわいい目をつけてある。1991年8月3日の夜、堂平山近くの標高700mのしょうぶ平で野外コンサートを開いた。集まった人は50名を越えている。題して「星空コンサート」。地べたに勝手に座り込み、昼間暖められたぬくもりを感じながら演奏を聞く。シタールの不思議な響きが満点の星空のもと、まわりの自然と、そして聞いている人達と調和した。観測ドームの前に作った特設ステージで、辰野さんの演奏は続く。
演奏前、音合わせのためにドームをお貸ししたが、これがなかなかいいという。丸天井の中心近くにいると楽器から発した音は再び真中に集まってくる。まさに音空間の中に自分ひとりという感じで、音に酔いしれたと語ってくれたのを今でも思い出す。
辰野基康さんのホームページ
2002/3/6