木星の模様



左の3つの木星の写真は、自転している木星の異なった位置を表している。写っている衛星はガリレオが発見した衛星の一つであるイオ。1番目の写真ではその影を木星本体に落としている。

木星の表面はガスの塊のため緯度によって自転周期が異なっている。赤道近くほど速く回転している。木星観測の場合、赤道付近を体系1(T)、そのほかの地域を体系2(U)と呼んで区別している。そのほかに木星内部の電波源の自転周期を元にして決められている体系3(V)というのがある。ちなみにそれぞれの自転周期は以下のようになっている。

体系1(T)9時間5030.0

体系2(U)9時間5540.6

体系3(V)9時間5529.7

望遠鏡で見ると、まず何本かの線が目に付く。赤道にほぼ平行な暗い線を縞(Belt)、その間の明るい線を帯(Zone)と呼んでいる。その他によく見ると表面にいろいろな模様(大赤斑、白斑、ひげ条のフェストーンなど)が見える。一番有名な大赤斑は体系2(U)の木星経度78度〜81度に位置している。そのため木星の中央の経度が分かると木星の模様を予想することができる。写真に書いたT、Uの数字はこの中央経度を表している。


【模様の略記号】
WS =White Spot
GRS=the Great Red Spot

STB=South Temperate Belt

SEB=South Equatorial Belt
NEB=North Equatorial Belt
NTB=North Temprate Belt
STrZ=South Tropical Zone
STZ =South Temprate Zone
EZ  =Equatorial Zone
NTZ=North Temprate Zone

NTrZ=North Tropical Zone
【撮影】
D=200mm f=1500mmm反射
LV12mm

Qcam pro4000(IRカットフィルター取り外し)