Registaxの操作




惑星の「画像重ね合わせ」と「像の改善」をするフリーソフト「Registax」の使い方を少し説明しておこう。元々英文なので取っ付き難い所があるが、慣れてしまえばこれほど使いやすいソフトはない。これから説明する使い方は、正式な使い方ではないかもしれないが、自分なりに成果の出た方法なので紹介したい。これから惑星撮影してみたい方の参考になれば幸いである。

1.
まず、撮影したAVIファイルを読み込む。そして下図の赤丸を付けたところを調整する。ここでAlignment boxの数値は画面に出る四角の大きさを決めるもので、惑星全体がぎりぎりで入るような大きさの物を選ぶ。Areaは画像処理をする範囲(ピクセル)を表している。この数値が小さいと中心の狭い範囲だけの処理となってしまう。ProcessingはAutomaticにチェックを入れておくとStackまで自動でやってくれるので楽だと思う。撮影した元々の像は下図のように画質も明るさも見られたものではない。これがRegistaxでいかに変わっていくか見ていくことにしよう。

2.
惑星を四角で囲むようにしてクリックすると、右図のような二つのグラフが現れる。ここで注意して欲しいのは、上の図のQualityの数値だ。

3.
右端のQualityアイコンをクリックしてQuality settingsの画面を出す。

4.
Qualityの数値が0.2以下になるようにQuality settingsの数値を変化させる。これができたらAlign(位置あわせ)のボタンをクリックする。これで一連の調整が開始される。このQualityの設定をすることにより、いい画像だけを自動的にピックアップしてくれる(Optimize)ことになる。

5.
Alignが自動的に行われている様子。ずれた像を自動的に重ね合わせてくれている。

6.
Align,Optimizeが自動的進み、Stack(重ね合わせ)された像が下のように表示される。これがWaveletの画面になる。像の改善はこれから始まる。これからは手動になる。初めの像に比べると明るくなり、画質も改善されているのがわかる。

7.
ここからのWaveletの操作は、使う望遠鏡、撮影条件などによって異なってくる。どこの数値をどういじるかはご自分で試してみて見つけるより方法がない。私の場合には、赤丸をつけたところを調整すると隠れていた像が現れてくる。大概、像に関係してくるのは一つか二つの数値くらいだ。あとは微調整くらいに考えておけば良い。埋もれていた像が浮かび上がってきたのがわかるだろう。

8.
これで、調整は終わりであるが、場合によっては、Gammaの調整をすると像がはっきりすることがある。最後に右上のSave Imageボタンをクリックして画像を保存する。BMPファイルで保存される。これでも充分であるが、PhotoshopやStellaimage等の市販のソフトを使って、色調や鮮明度などの細かな調整をして仕上げることになる。
以上簡単に、Registaxの使い方を説明したが、私自身使い切れてない機能があって、これらについてはこれからの課題になりそうだ。
2005/10/23 記