オリオン座の星雲とおうし座流星群



0時頃はまだ薄雲がかかっていて透明度が良くなかったが、一時間ほどすると靄も取れてすっきりしていた。今日はオリオン座の有名な二つの星雲に絞って撮影した。一つは暗黒星雲の「馬頭星雲」(IC434)、もうひとつは散光星雲の「オリオン大星雲」(M42)である。以前(EOS Kiss)に比べるとカメラの違い(EOS20Da)が出ている。自宅からは町明かりがあるため馬頭星雲は肉眼では見えない。そのため近くの星の配列から目星をつけて撮影した。撮影して初めてその姿を現してくれる。中でもひときわ明るい恒星は三ツ星のζ星である。馬頭星雲とオリオン大星雲を撮影中にたまたま流星が画面を横切った(4枚の写真に写っている)。流星の軌跡を解析すると「おうし座流星群(北群)」でることがわかる。


馬頭星雲( 距離 1300光年)


オリオン大星雲(実視等級 4.0等 距離 1500光年) ★流星が写っている

馬頭星雲:
 3:09 2分露出
 3:11 3:15 各3分露出  
 3:18 3.24 各5分露出
 3:30 10分露出
 合計6枚合成
オリオン大星雲:
 1:53 1:55 1:58 各2分露出
 2:07 2:12  各5分露出
 合計5枚合成
Vixen R200SS、コマコレクター
LPS-P2フィルター
Canon EOD20Da、ISO800
自宅にて(2006/11/22)



星雲の位置 by Stellanavigator8



おうし座(北群)流星群の写真

流星No.1 (2分露出)

流星No.2 (2分露出)

下図と照合すると、おうし座(北群)の放射点方向と流星の軌跡が一致する。おうし座北群は毎年11月中旬に見られる流星群の一つで、母彗星はエンケ彗星である。流星の速度は緩やかなため、望遠鏡内での撮影にも写ってくれたものと思う。この日、オリオン流星群が突発的に多く流れたらしいが、流星の軌跡から判断するとおうし座北群と見ていいと思う。
おうし座流星群(北群)の放射点