昼と夜の長さ(春分の日は昼が長い)


春分の日や秋分の日には、昼夜の長さが同じであると良く言っているが、実は同じではない。昼の方がやや長い。その訳は、主に二つある。

日の出、日の入りの時刻の決め方
太陽の真中が地平線に来たときを出没の時間と決めていない。太陽の上端が地平線に接したときをその時刻と決めている。考えればこれは自然である。太陽が少しでも顔を出せば明るく見えるからだ。出没の時刻を太陽の中心が来たときという定義をしていれば昼夜の長さは同じはずなのだが、ここにもうひとつ関係していることがある。

地球を取り巻く大気の影響
地球には大気がある。そこを太陽の光が通過してくるが、このときに光は曲げられている。水の中やプリズムで光が曲げられるのと同じ原理で、大気による屈折である。ここ影響で太陽が地平線下にあるときのも太陽が浮き上がってまるで地平線から顔を出しているように見える。そのため、昼の方が少しだけ長くなる。

上の二つの影響で、実際は昼の方が少し長くなっているのだ。

ちなみに2001年の春分の日(3/20)の日の出は東京で5:45、日の入りは17:52だから、昼が7分ばかり長い。昼夜の長さが同じになるのは、3月17日。春分の3日前にあたる。
秋分の日(9/23)は、日の出が5:29、日の入りは17:37で、やはり8分ほど昼間の方が長い。昼夜が同じになるのは、3日後の9月26日。春分と秋分で昼夜が同じになるのが、前後逆になっているのは太陽と地球の関係を考えれば解るのだか、これはご自分で考えて欲しい。
2001/3/20