亀の子たわし


世の中にいろいろ便利な発明がある中で、これほど重宝
しているものも少ない。亀の子たわしは、日本人の発明
の中でも白眉だろう。たわしそのものは、荒縄で作ったも
のなど古くからあったが、商品として世界中で使われてい
るこの亀の子型が発明されたのは、明治40年という。
東京都北区滝野川の西尾商店がそのはじまり。
西尾正左衛門(明治9年生まれ)さんはシュロの繊維を使
ってこれを作った。はじめは、靴磨きマットとして発明した
ものだそうだ。売れ残ったマットを使って奥さんが食器洗い
をしているのを見て西尾さんは改良を試みて現在の形を作
り上げている。さっそく特許をとり、大々的売り始める。
これが大成功して現在に至っている。
現在、材料はココナッツやしということだがいまだに大ヒット
しているのに変わりはない。
「必要は発明の母」とは、よく言ったものだ。
(株)ワニブックス発行

この本には、こんな発明の裏話が多く載せられていておもしろい。
   (オセロ、アイスノン、蚊取り線香、お茶漬け海苔、シャチハタネームほか)