テレセントリックレンズ




少し長たらしい名前がついたレンズであるが、これは優れものである。原理は簡単。二つのレンズの焦点位置に絞りを置くだけ。そうすると、絞りが小さいほど、平行に近い光しか拾わなくなる。「平行光線はレンズの焦点を通る。」あるいは「焦点から出た光は平行になる。」という原理を使っているだけなのだ。
 例えば、奥行きがある物体の大きさを正確に測りたいとき、平行光線に近い光だけを拾うため、物体の大きさが像に正確に反映される。像が歪むことがない。上のレンズ系では、物体側も像側も平行に近い光線だけが通っていることが解るだろう。物体側あるいは像側だけ平行になっている光学系は片側テレセントリックレンズと言って、目的に応じて使い分けている。