南の島のティオ


 
病院から退院後、現在小笠原に住んでいる島好きの長女から一冊の本をプレゼントされた。池澤夏樹さんの「南の島のティオ」。何とも不思議な本だ。ティオの周りで起こる不思議な出来事を集めたもので、心温まる内容になっている。さーっと読める本であるが、心にふんわりとしたものが残る。ファンタジー的な世界であるが、あとがきでこの島が実際にあるという話を聞いてさらに興味が湧いた。
受け取る人が必ず訪ねてくるという不思議な絵ハガキを作る「絵ハガキ屋さん」、花火で「空いっぱいの大きな絵」を描いた黒い鞄の男などなどが含まれている。
第41回小学館文学賞受賞した作品である。
今は、長男が興味を持って読んでいる最中だ。日をあらためてまた読んでみたくなる本だよと長女が言っていたが、その通りだと思う。
 記:2008/5/18