ズッコケシリーズ




子供達がまだ小学生の頃、流行っていた本があった。こちらは傍から眺めているだけであったが、子供達は夢中で読んでいた。那須正幹さんが書いたいわゆる「ズッコケ三人組」シリーズだ。那須さんは、このシリーズを1978年から書き始め、2004年の50巻目の「ズッコケ三人組の卒業式」で終わりにするはずだった。しかし読者がそれを許さなかった。そこで新たに書かれたのが、この「スッコケ中年三人組」だった。ズッコケシリーズは小学6年生のハチベエ、ハカセ、モーちゃんの三人が主人公でいろいろな出来事に遭遇しては力を合わせて解決していく物語だ。
書き始めからの年数と小学6年生という設定年齢を加算すると、今年、主人公たちは40歳になっていることになる。そこで登場したのがこの本である。かつての小学生も今は中年になっている。その彼らが再び登場する。かつてのズッコケファンにはたまらない一冊だろう。
本屋でたまたまこの本を見かけて、そんなに面白いのかと疑いながらも買ってみた。実は今の今までこのシリーズを読んだことがなかったのだ。読み出すと止まらない。あっという間に読み終えてしまった。この本に嵌ってから埃を被った古い本を引っ張り出してきた。かつて子供達が読んでいたズッコケシリーズだ。たしかに子供達が嵌るはずだ。この本が30年近く発刊され、読み続けれてきた訳が今やっと分かったのだった。
2006/3/2 記